【JOSÉ#4〜サルサの日〜スペシャールInterview 2】

2019 JOSÉvol.4 出演者スペシャルインタビュー企画 大儀見元 (from swingoza+)

本日は、JOSÉ第一回目から出演してくださっている、日本を代表するラテンパーカッションニスト大儀見元さんをお呼びして、最近始動したばかりの世界最小編成サルサオーケストラ 大注目の“swingoza +”(スウィンゴサ・マス) 誕生から今後の活動についてお話を伺いたいと思います。

————-早速ですが”swingoza +”ができた経緯について教えてください

大儀見:小編成にせざるを得なかったという状況もあるんだけど、そもそもは、中島徹君(piano)とデュオをやる機会があった時に「これはいけるな」という手応えを感じて。澤田さん(bass)とか徹さん、中路(trombone)にコーラスをやってもらったら、4人でどうにかなるかなと。…初めは、フルートがサウンドの中にあったのですが、適任の人が見つからなくて4人でスタートさせてしまいました。

————サルサオーケストラを4人で演奏するに当たり、皆さん1人で何役かこなされてると思うのですが、大変ではないのですか? それからどう役割を決めているのでしょうか。

大儀見:特に大変ではなかったかな。メンバーのポテンシャルが素晴らしいので。

僕の話でいうと、ギロとかマラカスとか、小物をやってくれる人がいると断然楽なのですが、あえてパーカッション一人で、これ以上の無駄はない形というか。

————ティンバレスとコンガとボンゴの役割を、大儀見さんが一人で担っているのでしょうか

大儀見:ボンゴは、ほとんどもう存在していないです。ボンゴは途中カウベルを叩くんですけど、そのカウベルを僕が足で踏んで、コンガとかシンバルは、場面に応じて自分のサウンドのイメージで叩いています。ポップスのツアーや、ジャズのトリオとかで、ドラムがいない時にやる僕のセッティングがあるのですが、その感じでswingoza+にも組んでます。たくさんの現場に触れることで、いろんな表現が前より自由に盛り込めるようになっていると思います。

———他のメンバーの皆さんはいかがですか?

大儀見:中路さん(trombone)は、やっぱり楽器のポジション上、セクションあるいはソロを吹いていない時は手ぶらになるので、小物をやれる人はもう中路さんしかいなくて。もともと彼はギロとか、すごい上手なのは知っていたので、今回は、カウベルにも挑戦してもらってます。

澤田さんは、今までSalsa Swingozaで、あるいはオルケスタ・デ・ラ・ルスでもプレイしてたのですが、ピアノとかベースは、割と手が埋まっちゃってるんで、ベースを弾きながらコーラスに挑戦してもらってます。

———澤田さんのシェケレ姿を見られたのも、衝撃的だんたんですが。

大儀見:そう。澤田くんは、シェケレを自分で作れちゃうんですけど、

———え!?

大儀見:あれ、ひょうたんを全部自分で買ってきて、1からで作ってるんです。

———えええ!すごいですね!なるほど、通りで納得の演奏ですね。

大儀見:彼は手先器用です。シェケレ大好きなんです。

————-ベース&シェケレは、なかなかないコンビネーション。澤田さん的には今回はテンションが上がる挑戦だったのでしょうか(笑)

大儀見:そうですね、シェケレが登場する場面がちょいちょいあるんで、きっと彼は嬉しいはずです(笑)あと、コーラスをやることに、何の抵抗もなく挑戦してくれているのが、嬉しいですね。

———そしてなんといっても、中島さんが●●●●を…

大儀見:それはまあ、ちょっと飛び道具ネタ的なアレンジなんですけど、さすがにそのピアノがいなくなっちゃうと、もうそれで片足脱げちゃっているような状態なので…だから本当にここ!っていう一番美味しいところで、ピアノの中島さんが!?・・・・・・という出しどころを考えました。

————-JOSE vol.4 でも、やっていただけるのでしょうか?

大儀見:はい!もちろんです。簡単ではないですけど、お客さんを沸かせられるようなパフォーマンスができるのは、やっぱり彼しかいないんじゃないかと。やっぱり、先日のLIVEに来てくれたお客さまもすごく沸いていました。拍手喝采です。

—————–他の楽器をさらっとできてしまうミュージシャンの方。あれはカッコ良すぎます。ところで”Swingoza+”の初ライブは、何回くらいリハーサルされたのですか?

大儀見:リハは、4日間やりましたね。

——————たったの4日間!

大儀見:今までSALSA SWINGOZAでやっていた曲も半分ぐらいあるので、それを最小編成に直していく作業ですね。

4人でトロンボーン吹いていたセクションを、一人で一番必要なパートを吹く。ベースやピアノは、今まで通りというよりは、トロンボーンセクションに加担したりとか、僕もなるべく余計なことはせずグルーブに徹する。間に手出ししたくなってもグルーブを支えていることが一番重要なことなので。

それをやることの重要さを最近、ひしひしと感じていたし、今実際にパフォーマンスとして自分のバンドでやれるということは、自分の音楽のキャリアのタイミングとしても、すごくマッチしてシンクロしている感じがします。トゥンバオというんですけど、コンガのトゥンバオがどれだけ重要で、それをひたすら一曲叩くということの楽しさや、難しさや、重要さというのを、自分でも改めて気付き直したというか。そういう時期だったんで、今こういうバンドをやれているっていうのは、すごくタイミングがいいというか、自分の感覚とすごくマッチしている感じがします。

—————新たな領域に入られたのですね。一層LIVEが楽しみになって来ました。この編成はズバリ世界初ですか?

大儀見:どうですかね(笑)ペドロ・マルティネスとかは4人ぐらいでティンバをやったり…もう彼は本当に素晴らしいんですけど…それに近いというか、それ並みのことはやっています。

僕が4人編成の動画を見たときは、ベース、ピアノ、パーカッション2人で、キューバのティンバ系の曲をやったりとか、それはそれは素晴らしいですけど。

比べてどうだって言う訳じゃ全くないんですけど、”swingoza+”の場合は、一人しかいないんで。エディ・パルミエリだったり、ジェリー・ゴンザレスなどの割とハードコアなジャズをこの編成でやるというのが、世界初かもしれないですね。

キューバに行くと、ソンをパーカッションの人が、一人でボンゴとかカウベルをやりながら、ベースとトレスと歌と4人ぐらいで、ホテルのラウンジとかストリートで演奏したりしてますよね。彼らの方が器用にそういうアンサンブルをやっているんですけど、僕たちが目指している音楽は、もう少しサルサのオーケストラサウンドで。それは、ある種の挑戦じゃないかなと。

———Swingoza+のコンセプトは、4人だけで、いかにサルサオーケストラを追求するという感じでしょうか

大儀見:そうですね。先日のLIVEで手応えがあったのは、一人一人のミュージシャンが持ってる音楽観とか、音楽像が大きかったりするから、それが集まったときに、4人なんだけどそれ以上の分厚さが出るというか。

————-Swingoza +の名前は、そのコンセプトに当てはまっていると思いますか?

大儀見:僕が本当にネーミングに困っていた際に、ダーリン.saekoさんに相談したときがあって、そしたら僕の言ったアイディアを正面からダメ出しをしてくださって。あ、ここは笑うとこですよ(笑)

 プラスと書いて”mas”と読ませるというのはどうだ?という。これは流石ですよ。これはいい!とすぐ賛同して。少なくなったのにプラス。今言ったみたいに、4人なのに、サウンドはプラスだっていう、非常にいい名前をつけてもらってありがたいですね。

————削りながら、核心に触れていく。まさに名人たちの精神ですよね。

今後、誰もやったことがない前人未到のサルサオーケストラを4人でやっていくことになると思うのですが、何かやって見たいことはあるのですか?

大儀見:ちょっと録音してみたいなという欲も今回出てきちゃいました。

録音するとなると、ある程度ダビングを少しはするでしょうけど、なるべくライブをそのままに録音をしてみたいですね。

あと、4人なので、色んなところに移動しやすいなと。スケジュールも合わせやすいので、SALSA SWINGOZAのように大所帯11人では、どうしても行けなかったところにツアーを組んで行きやすくなるので、とても楽しみです。

————–SALSA SWINGOZAとは違う魅力は何だと感じていますか?

大儀見:重量感やアンサンブルの派手な大音量を浴びせるようなサウンドの魅力は残しつつも、4人になったことで、グルーブはよりタイトになったのではないかと思います。

———昨日のリハーサルを見ていて、みなさんとても仲良く楽しそうにやっているのが印象的でした。

大儀見:楽屋でも本当にムードが良くて、4人とも同い年。皆さん55歳なんで、かなりフィジカル大変なんですけど、澤田君と僕なんかは、高校生からの付き合いで、中島さんと中路君は、これまた長いんで。本当に付き合いの長い人間の、気心知れた4人が寄ってたかってここはああしよう、こうしようっていい意味で一生懸命遊んでいる。

今日も、何しろその雰囲気が楽しいというか。いいムードでスタートできました。

————–最高な仲間と前人未到の音楽挑戦する!ロマンですね。今後の予定教えてください

大儀見:7月4日に名古屋のジャズの老舗「JAZZ INN LOVELY」というところと、5日に大阪の「CELL」、ここは大阪のサルサダンスバンドとかが、根城にしているようなクラブなんですけど。そして6日に浜松にある「Hermit Dolphin」という、ここはオバタラでも何回も出させてもらったりとか、マスターが本当に音楽を愛しているんですが。11日が新宿「PIT INN」4本のツアーが決まっています。ゲストにフルート奏者の福留敬(ふくとめ・たかし)さんをお呼びしています。

————-フルートの方が来るということで、理想の形が実現するわけですね!!ますます楽しみですが、まずは!3/3のJOSE!!ファンの方々に向けて一言お願いします

大儀見:JOSÉは、毎年本当にパーティを楽しみたいっていう人、ダンスを愛している人もたくさん参加するし、若くてクラブでサルサを聞いたことのない人もたくさん来ると思うので、そういう人たちに、このタイトなサルサのリズムを楽しんで頂いたら言うことはないです。

———すごく楽しみにしています。本日は、本当にありがとうございました。素晴らしいインタビューになりました。

【大儀見元(swingoza+) プロフィール】

1963年12月生まれ、神奈川県出身。幼少期よりThe Beatlesに心酔する。

高校時代の1981年 YAMAHA「EAST WEST ’81」に「寿限無」で参加し優秀賞を受賞。

1982年にオルケスタ・デル・ソルに参加。

1984年に自らのバンド、オルケスタ・デ・ラ・ルスを結成。また、この頃より、ロック、ポップス、ジャズ等様々なアーティストのツアー、レコーディングに参加する。

キューバへ渡航後の1989年オルケスタ・デ・ラ・ルスでニューヨークに進出。Village Gate、Palladium等で演奏。現地のラティーノ達に熱狂的に受け入れられ、後にグラミー賞のカリビアン音楽の新人賞にノミネートされる。

1990年にはオルケスタ・デ・ラ・ルス脱退し、生活の拠点をニューヨークに移し、1991年からティト・ニエベス・オーケストラにコンガ・プレーヤーとして参加。

1995年に帰国したのち、熱帯ジャズ楽団やSALT BANDに参加。

1997年SALSA SWINGOZA(サルサ・スウィンゴサ)を結成し、2000年1stアルバム「Swin’ Pa’ Gozar」をリリース。国内のサルサバンドでは最強のグルーヴと言われる。

2012年にリリースした、東日本大震災復興応援チャリティCD「Siempre con fe」の売り上げによる寄付金は200万円を超えた。

2枚のオリジナルアルバムと、2枚のライブアルバムをリリースした後、2016年 待望のニューアルバム「Cantando」をリリース。

これまでの共演者は、Dreams Come True、角松敏生、矢沢永吉、菊地成孔、葉加瀬太郎、鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団(フラメンコ曽根崎心中)等。

ニューヨーク、キューバ、プエルトリコ、西アフリカ、スペイン等で体得した様々なリズムのエッセンスを消化し、アレンジして繰り出されるグルーヴはまさに大儀見ワールド。活躍の場は、ロック、ジャズ、ポップス、フラメンコ等多岐にわたり、その唯一無二のリズムの前に、もはやジャンルという言葉は意味を成さない。

2019 3/3 JOSE vol.4 スペシャルインタビュー
インタビュー:DANCER “大儀見元(swingoza+)”
インタビュアー:ダーリン.saeko
インタビュー場所:六本木のつるとんたん
企画 JOSÉ 実行委員会/UWSTO
【JOSÉ#4〜サルサの日〜スペシャールInterview 2】